今日はバレンタインですね。

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好きな人に本命チョコを渡す勇気がなくて、「一個ももらえないなんて可哀想だから義理チョコあげるわよ。ほら」ってごまかしながら渡すつもりが他のクラスの女子からもらってるのをうっかり見てしまってその言い訳が通用しなくなったり、

同僚や取引先に配ってコミュニケーションを円滑にする武器として利用したりしていますか。

 

義理チョコの是非が話題ですが、義理と本命の間で揺れるドラマが生まれるんだったらなんだっていいんじゃないですかね。

あと同じおたくの後輩がハロウィンとクリスマスとバレンタインはコスプレをさせる日ですと言い切ってたんですが、バレンタインのコスプレってなんぞ？　服のかわりにチョコレートぶっかけるやつ？

 

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チョコといえばおやつマスターとして学内に名を馳せるミクリオ、バレンタイン当日にクラスの女子からこっそりお願いされて一緒に手作りチョコを作ることになります。

チョコの作り方を教わりたいのだそうです。

 

慣れない手つきで一生懸命デコレーションする彼女は、どうしてもきょう本命の男の子に告白したくて、会う約束を取り付けたのだと言います。入学してすぐの頃からずっと好きだったこと、今まで言えなかったこと、なけなしの勇気をふるって告白を決めたこと。

 

恋する少女の覚悟に、ミクリオは驚嘆しつつ背中を押してあげたくなりました。なぜなら自分にもかつて覚えがあるから。

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ラッピングを済ませ、意気揚々と玄関を出た彼女。しかし間もなく真っ青になって戻ってきます。渡しに行く途中で川に落としてしまったと言うんです。

今から材料を買いに行っていては間に合わない。店で買うこともできるけれど、不器用ながら丹精こめて作った彼女の想いを無駄にしたくない。

 

でスレイにあげる予定だった自分のチョコを潰して溶かし、ギリギリでもう一度彼女と一緒に作り上げて今度こそ無事に送り出します。うまくいくといいな。

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そう思ったのも束の間、ミクリオ自身もスレイとのデートの時間が迫っていることに気がついて、静かに落ち込みました。

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バレンタインなのに何もないとがっかりするよな。

 

スレイは口にこそしていませんでしたが、バレンタインが近づくにつれ浮かれ具合が伝わってきていました。他の男子からは「スレイは全然がっついてなくていいよな〜」なんて言われてましたが分かります幼馴染だもの。

 

急いで身支度を済ませ、仕方なく途中の店でチョコを買い、待ち合わせ場所に向かいます。

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夕から夜に変わる時間帯、ぽつぽつ灯るイルミネーションの中でもこもこに着込んだスレイがいかにも寒そうに鼻を啜りながら待っていました。

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それを見ると既製品のチョコを渡すのも気が引けて、ミクリオは「手作りチョコはない」と正直に話します。あれだけ楽しみにしていたんだから、さぞスレイはしょげるだろう。

 

スレイは目をぱちぱちさせて言いました。

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「別にいいよ。それに、オレのために買ってきてくれたんだろ？　それだけで嬉しいよ」

スレイは「一緒に食べよう」とミクリオの手を引くと、人混みから少し離れたベンチに座ります。

 

慌てて出てきたせいで防寒もろくになっていないミクリオに自分のマフラーを巻くと、チョコの箱を開けます。「彼女、うまくいったかな」なんて話しながらチョコを分け合ううち、ミクリオはふと、この人を好きになってよかったなと思いました。

 

2月の風は寒く、冷たく、身を切るようでしたが、ちらちら明滅するイルミネーションに照らされて寄り添う数々の恋人達の姿は、なんとなく甘く、あたたかく感じられるのでした。

 

スレイさんはチョコそのものというよりは「ミクリオの本命である」という証拠が欲しいわけで、別段チョコじゃなくてもなんだっていいのです。愛があれば。

 

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先日の日記でうだうだ書いてましたがなんだかんだで週明けには新刊のサンプル上げられそうです。ひゃっほう！　脱稿できる！　奇跡！　ジーザス・クライスト・スーパースター！

 

テイリン当日はザビーダプチオンリー様のチラシもお預かりしています。

「ザビーダのオンリーあるみたいだけど」って教えてもらったので速攻でチラシを奪い取っ…置かせてもらえるようお願いしてきました。てへ。気が付いたら体が先に動いていた。

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スレミクスペースなんですけど大丈夫ですかって恐る恐る伺ったら全然大丈夫ですよ〜って快諾していただけたので、チラシだけでもお持ちになって余裕があったら新刊覗いてくださると嬉しいです。

 

8月かぁ！　ザビミクで出られたりするのかな。出られるなら出たいなあとぼんやり思っていますがとりあえずスパコミ終わってから自分と相談します。